脱原発と結んで、福島事故被害者、原発被曝労働者、JCO臨界事故被害者の救済に向けた取り組みの経緯
私達は、以下の取り組みを積み重ねてきました。
2000年4月~ 「国はJCO事故の責任を認め、健康被害を補償せよ」全国署名運動とヒバクを許さない集い
大泉昭一さんをはじめ茨城・東海の皆様と全国行脚を重ね、全国規模へと運動を拡大しました。
この中で、2000年8月5日に、「東海村と広島・長崎を結んで-ヒバクを許さない集い」が原水禁大会の特別企画として開催され、以後継続しています。また、住民健康診断の長期継続の運動、受診者アンケートや「健康記録運動」に協力し、大泉夫妻の健康被害裁判を支援してきました。毎年、「ヒバクを許さない集い」で現地から報告を受け議論してきました。
2003年 長尾労災
「阪神地域の集い」を背景とする政府交渉・意見書の提出、「ヒバクを許さない集い」での論議を踏まえた支援の拡大、を通じて勝利に貢献しました。
2007年 被曝労働者への健康管理手帳発行、JCO 事故住民健診の長期継続等の課題で運動を開始
6月の政府交渉で、労基署がりん伺せず不支給決定した喜友名さんの労災申請を厚労省の検討に押し戻しました。
この成果を背景に「喜友名さんの労災認定を支援する会」を結成、2回の原水禁大会「ヒバクを許さない集い」で支援を呼びかけ、7回の交渉、意見書の提出、15万の署名など全国規模の力強い運動を展開し、悪性リンパ腫で初めての労災認定を勝ち取りました。
2008年~2009年 白血病類縁2疾病を電離放射線業務の労災疾病例示へ追加させる事に貢献
労災認定を勝ち取った多発性骨髄腫、悪性リンパ腫を労規則35条の別表に労災対象として追加させるために、検討会の開催を求め、交渉と意見書の提出等に取り組みました。
労災申請と認定の増加
労災申請が相次ぎ、新たに、多発性骨髄腫と悪性リンパ腫がそれぞれ長尾さん、喜友名さんよりも低い線量で1件づつ、白血病がこれまでで最も低い線量で1件、労災認定されました。
2010年~ 健康管理手帳の交付、労災対象疾病の抜本的拡大など全体的な課題の実現を目指す
これまでの成果を受け継ぎ、原発被曝労働者・JCO臨界事故被害者の救済に向けて、2010年月から2011年3月にかけて、政府交渉を重ねてきました。
2011年3月の福島原発の炉心溶融重大事故により、広大な土地と海洋が放射能で汚染され、多数の住民と労働者が被曝する深刻な事態が生じています。「これ以上ヒバクシャを生み出さない」ことを目指してきた私たちは、チェルノブイリ事故によっても原発を推進し続けた国と電力会社をはじめ推進に加わってきた諸企業に強く抗議するものです。
私たちは、福島事故被害者、原発被曝労働者、JCO臨界事故被害者の救済に向けて取り組みます。