厚労省は、2013年4月に東電と元請事業者がそれぞれ提出した線量確定値に「かいり」を把握。
データや内部被ばく線量の評価方法の妥当性について再確認し、結果を公表。
評価方法や計算ミスについて東電と元請け事業者を指導。
再評価のポイント 1.再評価の趣旨及び基本的考え方 (1) 東電と元請事業者がそれぞれ実施した内部被ばく評価を比較し、乖離があるものについて理由を調査し、 必要な場合、内部被ばく線量を見直す。 (2) 見直しに当たっては、摂取日等に大きな不確実性がある中で、合理的な範囲内で可能な限り安全側な評価 となるよう、評価の考え方と方法を可能な限り統一。 2.内部被ばく線量の見直し(合計479人) (1) 厚労省の再評価に基づく評価方法の統一による内部被ばく線量見直し ア 平成23年8月に東京電力が定めた標準的な内部被ばく評価方法への統一 (摂取日の考え方・摂取シナリオの統一、放射性ヨウ素の推定方法の統一等) イ 合計450人のデータを見直し プラス方向 431人 最大48.9mSv、平均5.0mSv マイナス方向 19人 最大 9.2mSv、平均2.1mSv (2) 計算ミス等の修正 ア 係数等の入力ミス、データ取り違え、データ送付ミス、送付されたデータの反映漏れ等 イ 7社 29人について修正。修正幅:-3.5~+18.1mSv 厚労省の対応 東電及び元請事業者に対し、統一された方法による被ばく評価を徹底するよう指導するとともに、計算ミス等に ついては、再発防止を厳しく指導する。 さらに、見直された内部被ばく線量に応じ、大臣指針に基づき緊急作業従事者の健康管理を確実に実施していく。 緊急作業期間中に50mSv超、100mSv以下の増加 協力会社(2社)の12人 変更前723人(H23.12時点) 変動幅:36.2mSv~3.2mSv(内部) 平均13.4mSv 見直し後の実効線量:65.19mSv~51.4mSv 主な見直し理由:摂取日の作業開始日への見直し、摂取シナリオの見直し 緊急作業期間中に100mSv超の増加 東京電力3人、協力会社3人 変更前167人 (注)東電社員1人については、H23年12月以降の緊急作業中に100mSvを超えた 変動幅:48.91mSv~7.39mSv(内部) 平均21.3mSv 見直し後の実効線量:148.78mSv~101.83mSv 主な見直し理由:摂取日を中間日から作業開始日への見直し |
7月5日に東電から線量分布データの修正が公表された。
区分(mSv) | 3.11~12.31(変更前) | 3.11~12.31(変更後) | ||||
東電 社員 |
協力 企業 |
計 | 東電 社員 |
協力 企業 |
計 | |
250超え | 6 | 0 | 6 | 6 | 0 | 6 |
200超え~250以下 | 1 | 2 | 3 | 1 | 2 | 3 |
150超え~200以下 | 22 | 2 | 24 | 24 | 2 | 26 |
100超え~150以下 | 117 | 17 | 134 | 117 | 20 | 137 |
75超え~100以下 | 157 | 60 | 217 | 156 | 61 | 217 |
50超え~75以下 | 243 | 229 | 472 | 242 | 237 | 479 |
20超え~50以下 | 644 | 2,125 | 2,769 | 645 | 2,160 | 2,805 |
10超え~20以下 | 484 | 2,741 | 3,225 | 484 | 2,716 | 3,200 |
5超え~10以下 | 344 | 2,418 | 2,762 | 343 | 2,424 | 2,767 |
1超え~5以下 | 527 | 4,431 | 4,958 | 527 | 4,404 | 4,931 |
1以下 | 745 | 4,277 | 5,022 | 745 | 4,276 | 5,021 |
計 | 3,290 | 16,302 | 19,592 | 3,290 | 16,302 | 19,592 |
最大(mSv) | 678.80 | 238.42 | 678.80 | 678.80 | 238.42 | 678.80 |
平均(mSv) | 24.75 | 9.51 | 12.07 | 24.82 | 9.63 | 12.18 | 総被ばく線量(人・Sv) | 81.42 | 155.03 | 236.48 | 81.66 | 156.99 | 238.63 |