東電、WHOに緊急作業従事者の被ばく状況を報告
(522名の甲状腺被ばくデータを含む)

2012年3月にWHOに提出されたデータ（東電は2012年12月6日に公表）から、1万ミリシーベルト超の甲状腺被ばく２名を含む178名が甲状腺に100ミリシーベルトを超える放射線被ばくを被っていたことが明らかになった（表１：甲状腺等価線量の分布を参照）。

表１　甲状腺等価線量の分布

区分（ｍSv)	人
10,000超え～	2
2,000超え～10,000以下	10
1,000超え～2,000以下	32
500超え～1,000以下	50
200超え～500以下	69
100超え～200以下	15
100以下	344

2012年12月1日の朝日新聞は「甲状腺等価線量の最高1万1千800ミリシーベルトの甲状腺被ばくをした作業員がいたことが分かった。・・・東電によると、最高の１万１８００ミリシーベルトの被曝は、３０代の東電社員。全身の外部・内部被曝線量も最高の６７８．８ミリシーベルトだった。」と報じている。

年代別（内部・外部合算）線量分布
東電はWHOに新たに年代別（内部・外部合算）線量分布も報告していたことが分かった。

表２　年齢別分布

区分〔年代）	東電社員	協力企業	計
80	0	1	1
70（70～79）	1	24	25
60（60～69）	27	1831	1858
50（50～59）	693	4716	5409
40（40～49）	1173	4720	5893
30（30～39）	925	3254	4179
20（20～29）	511	1546	2057
10（18～19）	3	61	64
記録なし	6	611	617
計	3339	16764	20103
最大年齢	73	84	84
最小年齢	19	18	18

表３　年代別線量分布

区分（mSv）	10代　線量分布			20代　線量分布			30代　線量分布			40代　線量分布
	東電 社員	協力 企業	計	東電 社員	協力 企業	計	東電 社員	協力 企業	計	東電 社員	協力 企業	計
250超え	0	0	0	3	0	3	1	0	1	1	0	1
200超え～250以下	0	0	0	0	1	1	1	1	2	0	0	0
150超え～200以下	0	0	0	2	0	2	2	1	3	11	0	11
100超え～150以下	0	0	0	19	0	19	32	2	34	32	5	37
50超え～100以下	1	0	1	116	33	149	106	76	182	103	102	205
20超え～50以下	0	7	7	108	183	291	175	437	612	208	598	806
10超え～20以下	2	7	9	92	288	380	157	563	720	163	727	890
10以下	0	47	47	171	1041	1212	451	2174	2625	655	3288	3943
計	3	61	64	511	1546	2057	925	3254	4179	1173	4720	5893
最大（mSv）	56.89	44.34	56.89	477.01	230.90	477.01	678.80	238.42	678.80	645.54	139.60	645.54
平均（mSv）	28.28	7.27	8.26	34.98	9.55	15.86	23.61	10.03	13.03	20.66	9.40	11.70

表３　年代別線量分布　続き

区分（mSv）	50代　線量分布			60代　線量分布			70代～80代　線量分布
	東電 社員	協力 企業	計	東電 社員	協力 企業	計	東電 社員	協力 企業	計
250超え	1	0	1	0	0	0	0	0	0
200超え～250以下	0	0	0	0	0	0	0	0	0
150超え～200以下	7	0	7	0	1	1	0	0	0
100超え～150以下	32	6	38	2	2	4	0	0	0
50超え～100以下	86	104	190	3	20	23	0	1	1
20超え～50以下	145	613	758	5	195	200	0	0	0
10超え～20以下	76	739	815	2	264	266	0	6	6
10以下	346	3254	3600	15	1349	1364	1	18	19
計	693	4716	5409	27	1831	1858	1	25	26
最大（mSv）	352.08	137.00	352.08	124.63	169.60	169.60	0.11	59.67	59.67
平均（mSv）	26.19	9.57	11.70	24.91	7.95	8.20	0.11	7.33	7.06