下請けに集中する従事者数と集団線量の増加 イチエフの現状(2018/05/31)

福島第一原発事故発生以降同原発で被ばく労働に従事した労働者は事故後増加の一途をたどっています。
緊急時作業に1万9587人(東電社員3282人、下請け1万6305人)が従事しました。

2011年12月16日の「緊急時作業解除」後も高線量下での、汚染水処理、建屋内の線量調査・水位測定・写真撮影、構内の除染・フェーシング、不要タンク解体、原子炉建屋カバー設置、4号炉燃料プールからの使用済み燃料取り出し、凍土遮水壁建設、等が続きました。
2012年1月から2016年3月までに、新たに東電社員1430人、下請け2万5939人、計2万7369人が被ばく労働に従事しました。
緊急時作業従事者とその後の新規従事者(2016年3月まで)
期間従事者数(人)平均線量(mSv)集団線量(人・Sv)
東電社員 下請企業東電社員 下請企業東電社員 下請企業
2011年3月~16年3月4,712 42,262 22.43 11.76 105.7 497.0 
◆緊急時作業従事者 3,282 16,305  25.19 9.61  82.7 156.7 
◆その後の新規従事者1,430 25,957 
2016年4月~18年5月1,937 17,325 2.12 4.82 4.1 83.5 

2011年3月から2016年3月末までの従事者数は4万6974人、次の放射線管理期間に移った2016年4月から2018年5月末までの従事者数は1万9262人となっています。
  注:両期で重なる人がいるので、放射線管理期間の異なる従事者人数を単純合算できません。
集団線量は、事故発生から2018年5月末までで、690.04人・シーベルトとなっています。

事故発生直後の2011年3月には東電社員と下請けがほぼ同数従事しましたが、その後は下請従事者が多数を占めています。
特に汚染水対策で多数の下請け労働者が動員され、従事者数と集団線量の増加は圧倒的に下請け労働者に集中しています。










































Copyright(c)ヒバク反対キャンペーン.All rights reserved.

福島事故がもたらした被ばく労働
分野トップ

イチエフ労働者の被ばくと健康保障
分野トップ
イチエフ作業者の被曝(2018/05/31)
緊急作業者3人目の白血病労災認定
緊急作業者の甲状腺がん労災認定
緊急作業者2人目の白血病労災認定
緊急作業者初めて白血病労災認定
イチエフ作業者の被曝(2015/01/30)
イチエフ作業者の被曝(2014/08/30)
イチエフ作業者の被曝(2013/08/30)
厚労省、長期健康管理の実施状況を公表(2013/08/09)
東電が内部被ばくの追加推定を公表(2013/07/12)
厚労省が緊急作業者の内部被ばく見直し(2013/07/05)
イチエフ作業者の被曝(2013/02/28)
東電、緊急作業者の被曝状況をWHOに報告(2012/12/06)
原発被ばく労災補償の状況と課題(2012/9/30)
緊急作業者の被曝(2012/01/31)
緊急作業者の被曝(2011/11/30)
全ての緊急作業者の被ばく限度を引き下げよ(2011年10月)
政府の緊急作業者の長期健康管理とその問題点(2011年10月)
緊急作業者全員の長期健康管理を!
緊急作業者の被曝(2011/9/30東電発表)
主排気筒付近で、毎時10シーベルト以上
緊急作業現場(2011/3/23東電発表)
第一原発構内の放射線モニタリング

関連資料
250mSv限度特令の改正案(2011/10/24)
基発1011第1号(2011/10/11)
電離則の一部を改正する省令
9月22日質問・要請書に対する回答
緊急作業従事者等の健康の保持増進のための指針
緊急作業者の長期健康管理検討会報告書
250mSv限度の電離則特例政令(2011/3/15)