・2005年に公表された国際がん研究所の報告(15カ国の原子力発電所等放射線作業者における外部放射線被ばくによる健康影響についての疫学解析結果)によれば、20ミリシーベルト以上の被ばくグループは有意に全がんの死亡率が高まっています。被ばく労働者は被ばく線量限度以下でも被害を被っているのです。
・国際的に認められている原則的な理解では、より低い被ばく線量であっても被害は線量に比例して生じます。
・原発被ばく労働者の集団線量は1970~2021年度の51年間で、4172人・Svとなっています。
・広島・長崎の原爆被爆者の疫学調査から10人・Svにつき1人のがん・白血病死が引き起こされます。
・このことから、原発被ばく労働者に生じる被害はがん・白血病死亡だけでも約420人にのぼると推定されます。10人・Svあたり3.7人のがん死とする1990年のゴフマンの評価によれば1500人規模となります。
・放射線被ばくにより、がん・白血病以外の健康被害も生じます。