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長尾さんに続き、みんなの力で勝ち取った喜友名正さんの労災認定 (8/10)

(8)被放射線曝労働が危険な業務であることを改めて示した
 喜友名さんの悪性リンパ腫労災認定問題を通して、被放射線曝労働が危険な業務であることが改めて浮き彫りになりました。喜友名さんは氷山の一角です。喜友名さんよりも多く被曝した原発被曝労働者は5000人を超えています。(2002年末時点)。被曝労働者は線量限度以下でも被害を被っています。国際がん研究所の報告(IARC2007年)によれば、白血病を除くすべての癌と被曝線量は統計的に有意な正の相関がある(P=0.02)ことが明らかになっています。従って喜友名さんより低い被曝線量であっても被害は顕在化してきます。日本の原発被曝労働者の総被曝線量は3000人・シーベルトを超え、その健康被害は癌・白血病死だけでも300人を超える規模です。内部被ばくによる被害も加わりますが詳細は不明です。日本の原発被曝労働者は40万人ともいわれますが、表面化した労災補償は多くありません。原発被曝労働者の労災申請は喜友名さんを含めこれまでに18件あり、そのうち認定されたのは10件です。2004年の長尾さんの多発性骨髄腫労災認定までは白血病5件とJCO臨界事故の急性障害3件でした。長尾さんの多発性骨髄腫に続いて白血病以外の労災が認定され、原発被曝労働者の労災認定の狭い門を開く方向に更に一歩前進しました。

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