日本の原発労働者の総被ばく線量は約4200人・シーベルト

1970年に日本で原発が稼働して以来52年間に、全国原発被ばく労働者の総被ばく線量は、福島原発事故後のイチエフを含めて、2022年3月末で約4174人・シーベルト(人・Sv)となっている。
イチエフ労働者の総被ばく線量は685人・シーベルトで約16%を占めている。イチエフ労働者は個人線量が高く、健康被害を被る個人のリスクが高いことが特徴である。

がん・白血病死だけでも400人規模の被害

がん・白血病死の被害は10人・Svにつき1名の規模で引き起こされる。
原発被ばく労働者の総被ばく線量が4174人・Svであることから、がん・白血病による死亡だけでも約420人(ゴフマンの推定を用いると約1500人)にのぼると推定される。
罹患の被害は更に人数が多くなる。
がん・白血病以外の疾患による被害も引き起こされる。
福島原発事故の緊急時作業の被ばく線量を含めても、総被ばく線量の約92%は下請け労働者が被っている。従って、がん・白血病死等の被害のほとんどは下請け労働者が被ることになる。
事故発生当時の甲状腺被ばくについては、大半を東電社員が占めている。2016年12月に東電社員が甲状腺がんで最初に労災認定され、続いて2018年8月に2人目が労災認定された。
 
表1 原発労働者の総被ばく線量
年度総線量(人・Sv)年度総線量(人・Sv)年度総線量(人・Sv)
19705.61199081.94 2010179.28
197112.65199157.862011226.23
197218.97199263.54201290.16
197326.96199386.65201382.73
197431.27199464.892014114.76
197549.98199566.32201585.59
197662.41199668.99201652.94
197781.17199780.77201744.35
1978131.27199871.852018 
1979115.85199983.782019 
1980127.47200078.832020 
1981127.18200178.052021
1982125.00200284.032022 
1983118.67200396.412023 
1984117.23200477.862024 
1985112.59200566.912025 
1986101.98200667.432026 
198794.82200778.182027 
198892.76200884.042028 
198987.39200982.082029 


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