(5)厚生労働省の再検討を引き出す
私たちは、放射線被曝と悪性リンパ腫の関係についての疫学調査の検討、世界の悪性リンパ腫ヒバク補償の状況調査など、労災認定の根拠の検討を進め、2007年6月8日の「被曝労働者とJCO臨界事故被曝住民の課題についての政府交渉」で喜友名さんの問題を具体的に取り上げました。この交渉は、原子力資料情報室、反原子力茨城共同行動、原発はごめんだヒロシマ市民の会、双葉地方原発反対同盟、ヒバク反対キャンペーンの5者が呼びかけて、57団体、157個人の賛同を得てとりくまれたものです。後の「支援する会」の母体となりました。
交渉で、労災認定の根拠と「りん伺」なしの不支給決定の不当性を主張し、「例示に無い疾病の労災申請に対して、包括的救済規定により本省と労基局の共同責任で認定せよ」と迫りました。
厚生労働省は、「例示」になくても包括的救済規定により検討されること、この件について調査することを回答しました。
その後、「手続き上の不備があり、審査が十分行われなかった事を伺わせる。りん伺に戻し、再検討することを求める」との重ねての要請に対し、厚生労働省は「りん伺にもどし、再検討する。」と回答しました。
この取り組みにより当事者と支援者の信頼が深まり、「支援する会」が結成されることになりました。