(6)支援する会の結成と取組
2007年9月に、前出の5団体、原水禁国民会議、関西労働者安全センターの7団体を責任団体とする、「喜友名正さんの労災認定を支援する会」が結成されました。支援する会は厚生労働省に労災認定の根拠を提出し、厚生労働省はそれを検討会に配布しました。また、「喜友名さんの労災認定を求める全国署名」を呼びかけ、地元沖縄をはじめ、被爆地広島・長崎、九州から北海道までの原発・核燃立地県と周辺、都市部の東京・大阪・兵庫など各地から、第一次~第四次の合計15万7635筆が届けられました。私たちは署名を背景に、2度の中央行動を含む7回の厚生労働省交渉を行いました。中央行動の先頭に喜友名末子さんが立ち、述べ14名の国会議員と80名の市民が参加しました。2007年度末の人事異動により担当者が代わり、それまでの交渉の到達点を確認し更に前進する必要がありました。2008年5月に長尾原子力損害賠償裁判の判決が出ましたが、多発性骨髄腫の診断は誤りでまた厚生労働省が疫学調査をもとに認めた因果関係も認められないとする不当なもので、長尾労災認定当時と同じ専門家によって構成される喜友名労災の検討会への影響が強く懸念されました。私たちは厚生労働省に、この不当判決に影響されることなく、労働者保護の原則を守るよう申し入れ、厚生労働省は「法と制度の趣旨に沿って進める」と答えました。
厚生労働省は5回の検討会を経て労災認定の方針を決定しました。 報告書 報告書の問題点