原発や、放射線利用産業における経済性追求の一環として、放射性物質のうちある基準以下のものを規制の対象に加えない免除(2004年)や、規制の対象から外すクリアランス(2005年)などの規制緩和が、次々と導入されました。
放射線障害防止法の改悪(2004年)
① これまでの法的な放射性物質の定義濃度や定義量が免除レベル値に置き換えられ、多くの核種では緩和される
② 免除レベルに連動して、放射性物質利用の許可レベルが変更され、多くは規制緩和となる
③ 放射性物質利用の許可や届け出が一部不要になるなど制度面で大幅に緩和される
④ RI廃棄物を管理保管せずに埋設処分することが可能となった
など、全体として大幅な規制緩和となっています。
クリアランス制度の法制化(2005年)
放射性廃棄物のうちクリアランスレベル以下のものは一般産業廃棄物として、処分・再利用を認める「スソ切り制度です。
原発の廃炉費用は一基あたり300億円で、廃棄物処理費が200億円を占めると評価されています。
クリアランス制度の導入は、この廃棄物処理費の大半を削減することが目的です。
日本の原発全体では約4000億円が削減されると推定されます。
この他に青森県六ヶ所村の再処理、ウラン濃縮、廃棄物関連でも計1600億円が削減されると見込まれています