原発被曝労働者・JCO臨界事故被害者の救済に向けた申し入れ書(前文)

原発被曝労働者・JCO臨界事故被害者の救済に向けた申し入れ書
2010年2月8日
内閣総理大臣 鳩山由紀夫様
厚生労働大臣 長妻昭様
文部科学大臣 川端 達夫様

 原子力発電をはじめあらゆる原子力施設は放射線被曝労働なくして稼働しません。被曝労働者は劣悪な環境で放射線被曝労働を強いられています。
 放射線被曝はがん・白血病およびその他の疾病を引き起こします。放射線被曝にこれ以下なら安全という線量の限度はなく、法律に定められている放射線被曝線量限度は、生じる被害・人命を金銭に換算し、企業の利益と天秤にかてけ定められています。
 日本の原発被曝労働者の労災申請・認定件数は、労働者全体の被曝線量から推定される被害に比べ、また、アメリカ、イギリスなど海外の申請・補償状況に比べても、極めて少なく、被害は放置されています。
原子力推進により重大事故の被害も生じます。1999年のJCO臨界事故では多数の住民・労働者が放射線を被曝しました。国は、統計的に被害が現れないと過小評価し、人的被害を認めようとしません。
私たちは、切り捨てられてきた原発被曝労働者・JCO臨界事故被害者の救済に向けて、政府・関係各省に、下記の事項を早急に実現するよう申し入れます。
これらの事項の多くは、これまで私たちが長らくその実現を旧政府に求めてきたもの、あるいは運動の成果を更に前進させるものです。それを踏まえて、新しい政府・関係各省が誠実な対応をされることを求めるものです。