log_img

国の責任で、すべての福島原発事故被災者と被ばく労働者に、健康手帳の交付、健康と生活の保障を!
HOME > トリチウム汚染水の海洋放出を許すな > トリチウム汚染水の原因

トリチウム汚染水の原因

福島第一原子力発電所の構造と事故による炉心溶融、汚染水の発生
@東電福島第一原発の構造
 沸騰水型原子炉(BWR)で、5階構造の原子炉建屋の中には、圧力容器(炉心と冷却水を包む容器)を収納する巨大な原子炉格納容器がある。
A事故により炉心の燃料棒が溶融
 溶融した燃料は炉心を支える材料や制御棒を溶かし、さらに圧力容器底部から溶け落ち、原子炉格納容器底部のコンクリートなどと一緒に溶けて固まった状態(燃料デブリ)となっている。
B汚染水
 事故発生以降、燃料の崩壊熱を除去するために絶えず炉心に注水され、核燃料に触れることで高濃度の放射性物質を含んだ、いわゆる「汚染水」が生じている。汚染水は建屋に広がっている。
C汚染水に地下水が混入し、増え続けた汚染水
 建屋の中に滞留する汚染水の水位を、建屋周辺の地下水の水位よりも低くし、その状態を保つことで、汚染水が建屋外に流出することを防いでいる。ただしその結果、建屋周辺の地下水は水位の低いほう、つまり建屋内に地下水が流れ込むことになり、屋根の破損した部分などから流入する雨水とともに、汚染水と混ざりあって、日々新たに汚染水が生じています。
D大量の汚染水を発生させてしまった
 福島第一原発は冷却用海水のくみ上げの都合で、陸地を一部削って建てられている。山側から海側への地下水の流れがあり、原子炉建屋には当初1日に約540トン流入していた(2014年5月)。
 東京電力が行った地下水対策
 【地下水バイパス】   :



山側の高台に井戸(地下水バイパス)を設置 。建屋に近づく前に地下水をくみ上げる。くみ上げた地下水は東京電力と第三者機関で分析をおこない、放射性物質の濃度の基準(運用目標)を下回ることを確認して排出している。
 【サブドレン】     :



建屋近くに井戸(サブドレン)を設置。地下水をくみ上げることで、建屋周辺の地下水の量を減らして水位を低く抑え、建屋に流入する地下水の量を抑える。くみ上げた地下水は浄化処理し、地下水バイパスと同様に運用目標を下回ることを確認して排出している。
 【陸側遮水壁(凍土壁)】:


建屋周辺を取り囲むように地中に配置した「凍結管」に冷却材を送り込み、周辺の地盤を凍結させて壁をつくる。これにより建屋内への地下水の流入量を抑える。
 【フェーシング】    :

モルタルなどで敷地を舗装し、雨水が土に浸透して地下水になることを防ぐ。
 【建屋屋根の補修】   :

建屋屋根の破損部から雨水が流入することをふせぐため、補修工事を実施。
 
 原子炉建屋への地下水流入量削減に対する凍土遮水壁の寄与は少なく、汚染水は2018年度で1日当たり約170トン増加している。
 地下水の流れを変える大規模な土木工事が必要であったが、代わりに成否不明の凍土遮水壁工事を強行し、結局役に立たず、大量の汚染水を発生させてしまった。