交渉には、厚生労働省から労災補償課の鈴木係長、安全衛生課の橋本係長他計3名が出席し、支援する会側からは9名が参加しました。
冒頭に、署名4175筆を提出しました。これに加え、12月20日に兵庫自治労からの8000筆を含む8236筆を追加提出し、第一次署名提出は1万2,411筆となりました。
交渉の課題
①第1回検討会(11月22日開催)で労働現場の調査を指示することになったとの回答でしたが、その内容は明らかにされなかったので、私たちの要求する内容を含む労働現場の調査を改めて要求しました。
②新たに疫学調査の資料等を添付した申入書を渡し、厚労省はこれらを検討会資料として配布することを了承しました。
交渉で明らかにできたこと
9月26日の申し入れ書と11月22日に開催された第1 回検討会での検討結果について質問しました。個別事案については答えられないという厚生労働省の一貫した対応の下で具体的な回答を得ることは困難でしたが、粘り強く追及して以下の点を明らかにできました。
主な質問と回答
Q:前回の交渉で、「長尾光明さんの多発性骨髄腫のりん伺に比べ今回の調査資料は少ない」ことを認めている。
追加調査を行うことについて検討会ではどのような結果になったのか。
A:支援する会が求めている内容であるかどうかは言えないが、被曝線量の確認など必要と判断したことは調査の指示
をすることになった。
Q:喜友名さんが従事した被曝労働は過酷なものであったことの事実確認と見解を問う。
A:(検討結果は答えられないとした上で、安全衛生課からの回答)被曝限度ギリギリの被曝である。
計画線量を超過した場合の報告に関しては、現在は法令の定めにより報告することが義務受けられている。
報告は原発立地の、例えば敦賀労基署が把握している。
Q:淀川労基署はウイルス説に傾き放射線との因果関係を軽視したが、検討会ではどうなのか。
A:検討会では放射線と悪性リンパ腫の関係について検討していく。必要となれば別だが、ウイルス原因説についての調査を行う予定はない。
Q:次回の検討会は、いつ開催されるのか。
A:文献リストを用意して、開催する。1月、2月の開催は無理。
Q:検討状況に関して遺族への直接の説明はどのようになっているのか。
A:遺族・代理人への直接の説明は、労基署に問い合わせれば一定の説明はなされる。
私たちはこの件について、厚生労働省に「遺族・代理人が労基署に具体的に問い合わされるときにはそちらに知らせるから、
丁寧に応対するよう労基署に指示していただきたい。」と求め、厚生労働省は了解しました。
Q:ホームページでの公開は、今までの3件と異なり、具体的なことは何ら公開されていない。なぜなのか。
A:病名の詳細は公開しないことになった。遅れているが、委員の名簿、資料・文献リストなど従来どおりに公開したい。
Q:6月8日の交渉で約束している35条別表の例示に新たな疾病を追加する検討会の開催はいつか。
A:検討会の開催は今年度中は無理である。やらなければいけないのだが、アスベストで忙しくできていない。