汚染と被ばく線量推定の概要(3) 空間線量率の経時変化の近似と核種降下濃度

Ⅱ.空間線量率の経時変化(観測値)を「降下核種からの放射線の合計」で近似

* 沈着した核種からの放射線の足し合わせで空間線量率を近似。
    近似空間線量率(t)=Σ初期空間線量率i×exp(-λit)
      λiは核種i崩壊定数、tは経過時間
    初期空間線量率i=初期汚染密度i×線量率換算係数i

核種 La140 Te132 I131 Cs136 Te129m Cs134 Cs137
半減期 1.68日 3.26日 8.04日 13.16日 33.6日 2.06年 30.1年
表面密度線量率換算係数 1.059E-05 1.251E-05 2.043E-06 1.086E-05 1.276E-06 7.865E-06 3.000E-06
換算係数は無限平面一様分布の場合の理論値。IAEAなどはこの値に0.7をかけた値を使っている。
表1 半減期、表面密度線量率換算係数

* 降下物からの空間線量率観測値の近似
 降下物からの空間線量率観測値の近似はCs137,Cs134,Cs136,I131,Te132,Te132mの6核種を成分として行いました。
①実測値と近似値の誤差の2乗の総和が最小となることを条件に決定する。
②その際、核種の降下量比率は土壌調査データによる比率を用いる。

核種 La140 Te132 I131 Cs136 Te129m Cs134 Cs137
降下濃度比 ? ? 8 0.19 1.12 0.87 1
備考:Te132、La140については土壌汚染のデータが無く、比率の条件は付けず。
表2 再掲 核種の降下量比率

  La140については土壌濃度のデータが不足して定量的な検討はできませんでした。
  7方部のモニタリングポスト近傍に降下した核種の表面濃度を推定することができます。
  また、今後の長期間の放射線被曝線量を推定することができます。
  ガンマ線を出さないストロンチウムセシウム90等については別途検討する必要があります。

* 各種ごとの初期空間線量率i
 
核種 La140 Te132 I131 Cs136 Te129m Cs134 Cs137
半減期 1.68日 3.26日 8.04日 13.16日 33.6日 2.06年 30.1年
初期線量率(μSv/h) 0 12.69 0.699 0753 0.085 1.059 0.465
降下密度(Bq/m 0 1,014,000 342,800 69,000 66,000 135,000 155,000
表3 福島市モニタリングポスト周辺の初期線量率(μSv/h)、降下密度(Bq/m)   脚注を参照
  (注)福島市モニタリングポスト周辺の学校の地上1m空間線量率はモニタリング値の2倍となっています。
  これは、福島市モニタリングポストが高い場所に置かれていることによります。
  従って、実際に使用する場合は、表の値を2倍する必要があります。

実際の空間線量率データと近似曲線


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