「戦争の素顔」スピーキングツアー
証言 戦争とテロリズムがどのように人生を変えてしまうのか  SPAN報告記事(2)

 第一回目のイラク戦争に参加した米国退役軍人の3分の1以上が、「湾岸戦争症候群」に苦しんでいる。
 発言した多くの方々が、自分自身の恐ろしい経験から、ブッシュ政権のアフガニスタンやイラクへの戦争に対する警告と怒りを訴えました。

 第二次世界大戦に従軍された退役軍人で、ベテランズ・フォア・ピースのメンバーであるジーン・グレーザーは、ブッシュとその側近は”chickenhawks”(訳注:家禽を襲うタカ)、つまり戦争を熱望して大声でわめき散らすくせに、自分達は生涯、兵役に就くことを避けている連中だと言って批判しました。ジーンは、この”chickenhawks”は、「フットボールコートと戦場の区別もつかないのだ」と、断言しました。「我々のように、戦場で一日でも、一週間でも、一年でも軍務についたことのある者は、戦争など解決にはならないことを知っている。」彼の感動的な証言は、ニュージャージーのモントクレイル高校で、大きな反響を呼びました。イベントの後、インタビューに応じたある学生は「戦争のもうひとつの側面についての話しを聞いたのは、皆にとって重要なことだったと思います。ほとんどの人が聞いたことがなかったんじゃないかな。誰もが隠そうとしているから。」と、話していました。

 ガブリエル・ソマリバは元海軍志願兵でしたが、熱心な志願兵から平和主義者に変わった自分自身の経験について聴衆に語りました。ガブリエルは議論の中で、自分の同僚の士官達を、極端な暴力に対しても麻痺させ、権力に対しては盲従するという思想を浸透させるために、海軍がどのような洗脳の手段を使ったかを話してくれました。海軍が自分の「自由意志」と批判的な思考を奪い取ろうとしたことに、彼は幻滅したのです。血にまみれたイラクでの戦争で指揮官として従軍させられた後、平和を求める発言をして、その結果、光栄にも2002年7月に除隊させられたのです。

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