国はJCO臨界事故の責任を認め、住民・労働者の健康被害を補償せよ
東海村JCO臨界事故は、日本でも重大な原子力災害が避けられないことを事実で示しました。この事故により、過小に評価された科学技術庁の発表でも666人もの労働者・住民が被曝させられ、急性放射線障害により2名の尊い命が失われました。「絶対に犠牲者を出さない」ことを前提とした日本の原子力開発・利用政策は明らかに破綻したのです。
国は、住民・労働者に被害を与えた自らの責任を明らかにしていません。あくまで国策として原子力を推進するために、住民と労働者の被曝の被害を切り捨て、闇に葬ろうとしています。国は住民・労働者の被曝線量を実際の半分以下に評価し、事故による被曝の被害を350㍍圏内に限定し、放射線被曝の影響が大きい胎児と子供についての慎重な扱いをしていません。その一方で賠償請求に際しては被害者には過酷な立証責任を課しています。
JCO事故で起きたことは一地域の問題にとどまりません。全国の連帯した力で、国にJCO事故の責任を認めさせ、住民・労働者の健康被害を補償させることが求められています。