核も戦争もない平和な21世紀に! 被爆63周年原水爆禁止世界大会 ひろば
ヒロシマ・ナガサキ・JCO臨界事故被害者を結んで
ヒバクを許さない集い(Part9)
すべてのヒバクシャの補償を
2008年8月5日(日) 広島 ホテルチューリッヒ(東方2001)

概要
以下の報告と質疑・討論を行いました。
①被爆者援護法の闘いを前進させましょう                金子哲夫
②喜友名さんの悪性リンパ腫を労災認定させる支援の輪を広げよう     建部 暹
③JCO臨界事故被害者の健康補償を求める闘いの支援を         相沢一正  村田三郎
アピール 「原発被曝労働者・喜友名さんの労災を認定させよう。ヒロシマ・ナガサキ・JCO事故被害者を結んですべてのヒバクシャの補償を」を採択

プログラム
1 ヒバクシャ援護法の闘いを前進させましょう
   原爆症認定拡大の闘い、在外被爆者への援護法適用と拡大、被爆二世、三世への援護法適用」
     講師:                                 金子哲夫
2 喜友名さんの悪性リンパ腫を労災認定させる支援の輪を広げましょう
   報告並びに支援活動のよびかけ    喜友名さんの労災認定を支援する会    建部 暹
   喜友名末子さんの訴え        ビデオレター(製作協力:沖縄平和運動センター)
   被爆労働者の労災を巡る医学的課題  阪南中央病院              村田三郎
3 JCO臨界事故被害者の健康補償を求める闘いの支援を
   JCO事故被害者大泉夫妻の健康被害不当判決の内容と今後の闘い
   周辺住民健診の継続・充実に向けて
     講師:                臨界事故被害者の裁判を支援する会 相沢一正
                        阪南中央病院           村田三郎
4 総合討論  原発・核燃料サイクル施設労働者、事故被害者の健康補償を求めていくために
アピール採択

ヒバクを許さない集いPart9レジュメ

案内ビラより
 原爆症の認定を求める裁判闘争、在外被爆者への援護法の適用改訂等、今年になって大きな前進が勝ち取られました。
これらの運動に学び連帯し、原発被曝労働者・喜友名正さんの労災認定、JCO臨界事故被害者の健康補償を求める闘いに勝利するために、全国各地で様々な運動に取り組みましょう!

日本の原発被曝労働者の労災補償はきわめて少なく、被害は放置されたままです。2004年に労災認定された長尾光明さんの多発性骨髄腫を除けばいずれも白血病のみです。悪性リンパ腫で死亡した喜友名さんの労災を認定させれば、長尾さんに続いて、日本の狭い労災認定の窓口をこじ開け、40万人ともいわれる原発労働者の補償を前進させるものとなるでしょう。
喜友名さんの労災申請は2006年9月、淀川労基署により却下されましたが、運動の力で厚生労働省に再検討させるところまで追い詰めました。2007年のヒバクを許さない集い-Part8で、この問題を報告し、支援を呼びかけました。昨年来6度の交渉を行い、労災認定を求める署名9万3469筆を提出し、労災認定を求めてきました。
更に署名を全国に広げ、厚生労働省に認定を迫りましょう。

集会アピール
原発被曝労働者・喜友名正さんの労災を認定させよう
ヒロシマ・ナガサキ・JCO事故被害者を結んで、すべてのヒバクシャの補償を

原爆被爆者の運動は様々な課題を残しつつも、今年になって大きな前進が勝ち取られました。
在外被爆者への海外での健康管理手当て支給に続き、今年6月、在外被爆者が渡日せずに被爆者手帳を取得できる被爆者援護法の改訂が勝ち取られました。
原爆症認定を求める運動は、2000年7月の松谷訴訟や、その後の「原爆症認定申請却下取り消し」集団訴訟で次々と、被爆者の要求の大部分を認める判決を引き出しました。国は本年4月から「新しい審査の方針」を導入し、爆心地からの距離や疾病など一定条件を満たした被爆者を積極的に認定するとしています。その結果、これまでに比べ多くの被爆者が認定されています。しかし、被爆者の要求とは大きくかけ離れています。「新しい審査の方針」の欠陥を示す判決が、4月以降、次々と出ています。国は仙台・大阪高裁の判決以外は控訴すると表明しています。国は控訴の方針を撤回し、認定基準を抜本的に改め、国家補償を明記した被爆者援護法に改正すべきです。
被爆二、三世は被爆二世健康健診にガン検診を加え、充実させること、検診の結果に応じた医療措置を行うこと、被爆二世の実態調査を行い、「被爆二世健康手帳」を発行することを求め、「被爆者援護法」を国家補償と被爆二世とその後の代への適用を明記したものに改正することを求めています。
これらの運動に学び連帯し、原発被曝労働者・喜友名正さんの労災認定、JCO臨界事故被害者の健康補償を求める闘いに勝利するために、全国各地で様々な運動に取り組みましょう!
日本の原発被曝労働者の労災補償例はきわめて少なく、被害は放置されたままです。放射線被曝による晩発性障害では、2004年に労災認定された長尾光明さんの多発性骨髄腫を除けばいずれも白血病のみです。喜友名正さんは、各地の原発の定期検査の現場で6年4ヶ月被曝労働に従事し、白血病認定基準の3倍以上も被曝し、退職後悪性リンパ腫により死亡しました。喜友名さんの労災を認定させれば、長尾さんに続いて、日本の狭い労災認定の窓口をこじ開け、40万人ともいわれる原発労働者の補償を前進させるものとなるでしょう。
喜友名さんの労災申請は2006年9月、淀川労基署により却下されましたが、運動の力で厚生労働省に再検討させるところまで追い詰めました。支援する会が結成され、今年3月6日の遺族の喜友名末子さんを先頭に10名以上の国会議員と市民40名が参加した厚生労働省交渉・署名提出・院内集会を中心に、昨年来6度の交渉を行い、労災認定を求める署名9万3469筆を提出し、労災認定を求めてきました。更に署名を全国に広げ、厚生労働省に認定を迫りましょう。
放射線被曝労働者の労災認定対象の疾病の例示に多発性骨髄腫、悪性リンパ腫をはじめ、白血病以外の疾病を加えること、放射線被曝労働者に退職後健康管理手帳を交付し、国の責任で健康管理を行うこと、被曝労働者の被曝実態とその被害の深刻さを認識した労働行政を行うことを求めましょう。
 JCO臨界事故の住民健康被害裁判では、水戸地裁で、夫妻の診察治療にかかわった多くの主治医の診断と意見をことごとく無視した不当な判決が下されました。大泉夫妻は、「事故を風化させてはならない。」と東京高裁に控訴しました。裁判の勝利を目指して、支援を強めましょう。健康診断の打ち切りが繰り返し策動されていますが、健診の継続を願う多数の住民の声により封じ込められています。健康診断の継続、精密検査の無料化を求めます。10周年を契機にJCO臨界事故を風化させない取り組み、脱原発の取り組みを強めていきましょう。

2008年8月5日
被爆63周年原水爆禁止世界大会 ヒバクを許さない集いPart9 参加者一同

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