ビキニ核実験50周年 ~ 責任と被害補償 ~アメリカ政府への要請書


要 請 文

アメリカ大統領 ジョージ・ブッシュ様

 貴国はビキニ・エニウエトク環礁で1946年~1958年の間、原水爆合わせて、67回、総爆発威力108Mtに及ぶ核実験を行った。その規模はアメリカ本土で行われた核実験の100倍にものぼる。海面付近で行われた実験によってまきあげられた大量の海水、珊瑚礁、砂が放射能を帯びた降下物となってマーシャル諸島全域に降り注いだ。核実験によるフォールアウトはさらに全世界に放射能汚染をもたらした。
 とりわけ、マーシャル諸島に甚大で半永久的な影響を及ぼした。環境が高濃度の放射能で汚染され、人々は健康を奪われ、伝統,習慣、文化など全てが深刻な被害を被った。ロンゲラップ島にすんでいた人々など多くの島民は未だに故郷の島に帰ることが出来ない。
 このような甚大な被害をもたらした貴国政府は、マーシャル諸島住民をはじめとする核実験によるすべての被害者に謝罪するべきである。過去に支払われたマーシャル諸島共和国に対する補償は貴国の過小評価に基づくもので必要な補償金額にはほど遠いものであった。今改めて、健康補償、生活補償、環境改善など、マーシャル諸島住民の要求を認め、責任を持って補償すべきである。
 ビキニヒバク(ブラボー実験)から50年の今、私たちは被爆地広島に集い、未だ補償されない人々の補償を実現するための討論を行った。その取り組みの一環として、また、全世界の原水爆に反対する人々の思いをも代弁して、貴国政府が以下のことを即刻実施するよう要求する。

1.マーシャル諸島政府の要求する補償をすべて、実施すること。

2.マーシャル政府に協力して核実験被害の調査を継続して行うこと。その情報を公開すること。

大統領選挙終了後、新政府に対して要請書を再度送ろう

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