アメリカで放射線被ばく者補償法(RECA)の延長・拡大に大きく前進
2023年7月アメリカ上院で、RECA現行法を延長・適用拡大する修正案が可決
2023年7月27日、米国議会上院は国防権限法(NDAA)の一部として、放射線被ばく者補償法(The Radiation Exposure Compensation Act RECA)の修正案を可決しました。
H.R.4426 - Radiation Exposure Compensation Act Amendments of 2023
RECA修正案2023(H.R.4426)は以下のような内容です。
◆請求期限を2042年まで19年延長する。
◆ニューメキシコ州、モンタナ州、アイダホ州、コロラド州、グアム(準州)、そしてネバダ州、アリゾナ州、ユタ州のすべての住民をダウンウインダーズに加える
◆ウラン鉱山労働者をはじめウラン産業労働者の補償対象期間、対象疾病の拡大
(1)補償対象期間を、現行の「1942年1月1日から1971年12月31日まで」を「1942年1月1日から1990年12月31日」に延長する。
(2)対象疾病を、現行の「肺がん、非悪性呼吸器疾患」に「腎臓がん、腎炎および腎尿管組織損傷を含むその他の慢性腎疾患」を加える。
ベン・レイ・ルジャン(民主党)ニューメキシコ州上院議員、マイク・クラポ(共和党)アイダホ州上院議員、ジョシュ・ホーリー(共和党)ミズーリ州上院議員は、超党派でこの法案を成立させることができました。
下院が承認した国防法案には放射線被ばく補償法の改正案はまだ含まれていません。最終法案に向けた交渉の最中です。